【ジムニーのリセールが一変する!】待望の5ドア!「ジムニー ノマド」登場直後に受注停止。中古車市場が騒ぎ始めた理由とは?

【ジムニーのリセールが一変する!】待望の5ドア!「ジムニー ノマド」登場直後に受注停止。中古車市場が騒ぎ始めた理由とは?

2025年2月5日

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■その名は「ノマド」

スズキの本格クロスカントリー(XC)4WD車ジムニー シエラに、かねてからウワサされていました5ドアモデル「ジムニー ノマド」が2025年1月30日に発表されました。受注は同日開始、発売は同年4月3日からを予定。月間目標販売台数は1200台で、インド工場で生産されます。

その人気の過熱ぶりは異常なほどで、2月3日のリリースでは早くも受注停止が報じられました。バックオーダー分があったとはいえ、受注開始後たった4日間で5万台を超えるオーダーがあったとは、前代未聞ともいえる人気ぶりです。

23年から海外市場向けには投入されていた、ジムニー5ドア。満を持して投入される日本市場向けには、「ノマド」のペットネームが与えられました。ノマドとは、フランス語で遊牧民を意味する言葉。1990年に発売した同社の5ドアXC車「エスクード ノマド」にも採用されていた名称が復活したことに、感慨深い人もいるのではないでしょうか。

グローバルカーとしても成功しているジムニーは、今や世界199の国や地域で販売されている人気車。1970年に初代が登場以来、世界での累計販売台数は350万台にものぼります。今回のノマドは、その長い歴史のなかで初めての5ドア仕様となりました。

ジムニーの性格上どうしても外せないプロユース向けに作られた3ドアと違い、5ドアは日常生活向けにシフトしています。後席の使い勝手や荷室の広さで、諦めざるを得なかった人には朗報といえるでしょう。今までよりもより範囲の広いユーザーを想定して作られていることが、大きな特徴となります。

■サイズ変更以外にも違いが

まずは現行3ドアモデル「シエラ」との違いから見ていきましょう。まずはボディサイズを含めた、各所の寸法です。3ドアのシエラと比較すると全長とホイールベースはそれぞれ+340mm延長されました。

ボディの3サイズは、全長3890mm×全幅1645mm×全高1725mm、ホイールベースは2590mmと、ロングボディになったとはいえ5ナンバーサイズにキッチリ収まるコンパクトボディは健在です。ストレッチに伴う重量増は+100kg。乗車定員が5名ではなく4名となっていることも、ジムニーらしい点といえるでしょう。

ホイールベースの延長は、室内でも特に後席の快適性向上に役立っています。シエラと比べて、ノマドの後席はヒップポイント自体を50mm後退させ、上方にも20mmアップ。レッグスペースの拡大だけでなく、背もたれを少し寝かせ窮屈な姿勢にならないよう設計されました。また、リアドア開口部の乗降性をよくするため、Bピラーを前進させフロントドアの長さを短くする改良も施されています。

同時に荷室の容量も拡大。特に荷室床面長はシエラから+350mmの590mmを確保し、荷室地上高は120mmダウン。狭くて使い勝手の悪かったシエラとは比較にならないほど、利便性が向上しています。シートアレンジももちろん可能で、リアシートは5:5の分割可倒式を採用。ラゲッジルーム拡大時には、荷室床面長1240mmを確保しました。

メカニズム面に目を移すと、パワートレインにシエラとの違いはなく、1.5LのNAエンジンには4速ATと5速MTが用意されます。4WDシステムも、ジムニー独自のパートタイム式+機械式副変速機の組み合わせ。伝統の3リンクリジッドアクスルサスペンションも継承しています。

一方で、ラダーフレームには独自の補強が施されたノマド専用フレームが採用されました。シエラをベースに延長するとともに、センター部にクロスメンバーを新たに追加。ねじり方向も含めた剛性アップと、直進安定性、操縦安定性を確保しています。

その他の装備では、ADAS(先進安全運転支援システム)もアップデートされています。今までのデュアルセンサーブレーキサポートから、デュアルカメラブレーキサポートへ変更。誤発進抑制機能やアダプティブクルーズコントロールも備え(AT車のみ)、安全性能を向上させています。

■ノマドがプラスなことばかりではない

スペックから見る限り、長所ばかりではないとも考えられるのがノマドとシエラを悩ませる理由になるかもしれません。まずはパワーユニット。シエラと同じ1.5Lエンジンは、102ps/130Nmと決してパワフルな部類に入りません。むしろ、シエラでももう少しパワーがあったほうが走りやすいのでは? と思えるほどです。わずか100kgのプラスとはいえ、ノマドではモアパワーが欲しくなる場面は多くなるかもしれません。

パワーユニットに関連する項目では、燃費性能もあまり期待できないかもしれません。カタログ上でのWLTCモード燃費は、MT車が14.9km/L、AT車が13.6km/L。決して手放しで喜べる燃費性能ではありません。高速道路モードでも15.9km/L(MT車)が最高ですので、燃費の伸びは少なさそうです。

そして、抑えられているとはいえラダーフレーム独自の横揺れを伴う乗り心地は、多少なりとも慣れが必要になるでしょう。特に後席の乗車が増えるであろうノマドは、前席よりもむしろ後席のほうが一般的なモノコックボディ車との違いがわかりやすく現れるはずです。慣れの問題ではありますが、最初のうちは同乗者を意識したほうがよろしいかもしれません。

リアシートスペースの拡大に貢献したロングホイールベースは、諸刃の剣でもあります。シエラより乗り心地がよくなり、直進安定性が増すことはプラスですが、その反面、小回り性能が大幅にダウンしていることも考慮しましょう。最小回転半径は、シエラの4.9mに対しノマドは5.7m。特にシエラや軽のジムニーから乗り換える人は、今までよりも小回りが効かなくて驚く場面が出てくるでしょう。

■今後のジムニー市場の変化

さて、冒頭でも述べたとおりすでにオーダーストップとなってしまったジムニー ノマド。次に受注が再開される時期は、残念ながら目処が経っていません。月販目標台数を見ても、その受注数の異常さはわかります。5万台ものオーダーをすべて納車するまでには早くても3年以上かかりますので、ストップせざるを得ない状況だといえます。

こうなると中古車市場は、今までの状況が急速にガラッと変わってくることが予想されます。今回のノマドを発売するにあたってスズキ側は、まずシエラをオーダー済みの人へ優先して、ノマドの案内をしたようです。シエラを待つか、ノマドに変えるか。その選択は人それぞれでしょうが、大半の顧客がノマドへ流れたと予想されます。

このことは、発売直後のシエラが価格破壊を起こしてしまったことからも予想できます。これはある情報筋からなのですが、もうすでにシエラの価格はノマドが発表されたことにより落ち始めているようです。登録車ジムニー市場の大半がノマドに移ってしまうと、シエラの需要は一気に減ります。この先の近い将来、シエラの中古車価格は大暴落が起こるかもしれません。

とはいっても、今までが異常に高かっただけのことであり、これからシエラは適正価格に落ち着くだけのこと。逆にノマドのリセールは、予想がつかないほど上昇するようにも思われます。発表直後で、もうすでに5年待ち。早めにオーダーを入れられて少し早く納車された人のノマドには、新車価格の倍以上の価値がつくかもしれません。中古車販売店も、ここぞとばかりに価格を上げてきますので、ここ数年は高値安定が続くことは確実でしょう。

■軽のジムニーは影響なし?

一方で、軽自動車のジムニーは需要が特殊ということもあり、多少は減るもののそこまで影響を受けないと予想されます。これは軽の本格XC車がほかにないからというのが1番大きな理由で、代わりが効かないのです。ジムニーはプライベートで使う人ばかりではなく、プロの道具として使う人も世界中にいます。特に日本では軽自動車規格のジムニーは重宝されるため、シエラほど落ち込むことはないでしょう。

まるでジープ ラングラーと同じような道をたどるであろうと予想される、ジムニー シエラとノマド。何年かあとには、ノマドが通常の登録車ジムニーとなり、シエラは受注生産車となってしまうかもしれません。ノマドの価格は、5速MT車が265.1万円、4速AT車が275.0万円と設定されていますが、今後は値上げも当然あるでしょうし、納期が長いのでプレミア価格にもなります。この価格で買えた人はラッキーな人だといえるでしょう。

<文=青山朋弘 写真=スズキ>


この記事を書いた人

TomohiroAoyama

青山朋弘

新車専門誌、中古車専門誌、モータースポーツ誌などの編集部を経て、
現在はフリーランスの編集&ライター。
自動車専門誌やWebサイトに寄稿しながら、YouTube動画の撮影・編集も行う。
愛車は10年前に走行5万kmで見つけた、NA型ロードスターの初期型。
趣味のMTBをどうやって積むのがいいか、常に試行錯誤している。

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